ギャラリー広田美術では初めての発表となる澤﨑華子の新作展を開催いたします。
彼女は2015年に東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業後、2020年に東京藝術大学大学院にて博士号を取得し、その後も制作を続け、独自の表現を探究し てきた作家です。
本展「未明、花のかげを辿る」では、博士後期課程以来一貫して探究してきた「かげ」を軸とした新作を発表いたします。
ここでいう「かげ」とは、単なる陰影にとどまるものではなく、古くは光そのもの、あるいは面影を意味したように、気配や記憶の痕跡を纏うものとして存在し ます。
物質と透過、表層と奥底のあわいに漂う、確かならざる輪郭――彼女はそれを画面のうちに留め置こうと、制作を重ねてきました。
--
未明、花のかげを辿る。そこに折りたたまれた気配を感じ取る。
やがてその重なりが、かすかな像を結び始める。
薄明かりの中で、光と影のあわいに佇む像を辿ること。
それは自身にとって日々の景色への眼差しであり、同時に描く行為そのものにも似ています。
澤﨑華子
--
彼女はこうした像の揺らぎを画面に定着させるため、和紙や絹、岩絵具、金属箔、アクリル板といった素材を幾層にも重ねながら制作しています。
それらの層がつくり出す半透明性を帯びた画面は、観る位置や光の角度によって表情を変えます。
その変化の中から、奥に潜む像がふと浮かび上がるような感覚を感じ取っていただけましたら幸いです。
「物質と透過、表層と奥底のあわいに漂う不確かな輪郭を、画面に留め置こうと制作しています。」と話す彼女の新作をぜひご覧くださいますようお願い申し上 げます。
HAP|exhibition 澤﨑華子展-未明、花のかげを巡る-
会期:2026年10月23日(金)-11月7日(土)
時間:11:00-19:00(土のみ18時迄)
休廊:日月祝
会場:ギャラリー広田美術