NEWS

ギャラリー広田美術では2026年10月7日(水)から10月17日(土)まで「O.P.U.S.」と題したTETSによる新作個展を開催いたします。

TETSは大学卒業後、約10年間の西欧滞在を経て、日本独自の平面性に立脚した絵画的審美眼を探求しながら、心に内包する「美」の質的 昇華性や創造的視点の独自な諧調による「豊潤な気に盈ちた」絵画空間を追い求めてきました。

今回の個展タイトル「O.P.U.S.」は、"Obductio Palimpsesti Umbra Silentii"の頭文字を取ったもので、日本語では「不可視のパリンプセス ト、底流する沈黙」と訳されます。

「......痕跡、それは『底ひの黙響』であり、風化の持続のなかで今もなお震え続ける無言の声である。この『秘めし重痕』の堆積こそが、私 が結ぶ『黙契』の祭壇なのだ。」――TETS

そう語るTETSの作品には、幾重にも塗り重ねられた絵具が、まるで消えない傷跡のような物質的な強さを放っています。
パリンプセスト (書き重ねられた痕跡)の本質である「層」を絵画の「重(かさね)」という行為によって表現し、「底ひの心」や「深きわだ」といった 日本語特有の心の奥深さを表す言葉を「黙響」という一つの概念に集約することで、風化し変化し続けながらも決して途切れることのない 「沈黙の持続的な響き」を、制作行為(Obductio)として肯定的に描き出しています。

去年6月、今年1月、そして今年10月と、この一年でTETSは三度の個展を重ねており、それはまさに画面に幾重にも塗り重ねられる絵具の ように、途切れることのない制作の持続そのものを物語っています。
表には見えないけれど、何度も書き直された羊皮紙のように過去の痕跡が下に重なって残り、その奥では語られない「沈黙」がずっと流れ 続けている――そうした作品世界をぜひご覧いただきますようお願い申し上げます。

TETS展-O.P.U.S.-
会期:2026年10月7日(水)-10月17日(土)
時間:11:00-19:00(土のみ18時迄)
休廊:日月祝
会場:ギャラリー広田美術